おせち料理に必ず入っているといってもいいほど欠かせない黒豆。
お正月以外でも、お店ではレトルトパックで売られていたりするので、普段からよく食べているという人も多いですよね。
そのおせち料理の黒豆にどんな意味や由来があるか皆さんご存知でしょうか。
この記事では、毎年楽しみにしているほどおせち料理大好きな私が、おせち料理の黒豆に込められている意味やいわれなどを詳しくご紹介します。

その他にも「黒豆」を使った簡単レシピもご紹介しますので、是非最後まで読んでくださいね♪
>>【まとめ記事】おせち料理の具材の意味は?【定番の中身】食材や材料の意味を紹介!
おせち料理に「黒豆」が入っている意味を知っている人の割合を調査
おせち料理に入っている黒豆。その黒豆に込められた意味を知っている人はどのくらいいるのでしょうか?
今回調査した結果がこちらです。
【グラフ】

※調査アンケート(n=32):2021年10月実施 ミルトーク
「知っている」と回答した人が約71%という結果になりました。

意味を知らない人はもっと多いかなと思っていたよ!
おせち料理に「黒豆」を使う意味・理由(いわれ)

黒豆には一年の「無病息災」の願いが込められている
おせち料理に黒豆が入るようになったのは、一説によると、江戸時代に栄えた高級料亭がお正月に向けに考案したものがはじまりとされているようです。
黒豆の 「まめ 」には、「物事に苦労をいとわず精を出す」という意味や、「からだが丈夫である」などの意味があります。そのため、おせち料理の黒豆には、「元気でまめに暮らせるように」「無病息災」などの意味が込められています。
また、「黒い色は邪気を払う」と考えられていたことも、黒豆が縁起の良い物として根付いていった理由のひとつです。
関東と関西では煮方が違うけど「願いは同じ」
黒豆を煮るときは、シワができないように煮るのが一般的ですが、関東ではあえてシワができるように煮ることもあります。その理由は、シワになるまで=年をとるまで長生きできるように、との願いが込められているからです。
一方関西では、シワがないことが長寿の象徴とされ、「長生き」を願って丸く艶やかな黒豆になるよう煮ます。

関東と関西で黒豆の煮方に違いがあるなんて知らなかった!

土地によって違いがあるっておもしろいよね!
おせち料理で定番の「黒豆」の種類

黒豆は大豆の品種のひとつで、その種類はさまざまです。
種皮にアントシアニン系の色素を含むため黒く見えますが、栄養としては普通の大豆とさほど変わらないのだとか。
定番は丹波黒
黒豆といえば丹波というほど、高級豆として抜群の知名度を誇る丹波黒。
兵庫県の丹波地方で古くから栽培され、現在では西日本の各地で栽培されています。
ほとんどが手作業で丁寧に育てられており、収穫量も少ないことから、他の黒豆と比べて値段が数倍する場合もあります。他の黒豆と比べると粒が大きく、煮ても破れにくくもっちりとした食感に人気があり、
おせち料理にもよく使われています。
黒豆を煮るときに「さびた釘」を入れるのはなぜ?

「黒豆を煮るときは一緒に『さびた釘』を入れる」って聞いたことありませんか?
さびた釘を入れる理由は、黒豆のアントシアニン色素が鉄と結合し、より黒く発色が良くなるためです。
そもそもなぜ『さびた』釘なのかというと、さびていない釘の場合、鉄の成分が溶け出しにくくさびた釘よりも発色が良くないためだそうです。
しかし、日常生活でさびた釘を使うことってなかなかないので用意するのも難しそうですよね?
現在では鉄材の「鉄たまご」や粉状の「還元鉄」などが市販されていますので、それらを使って黒豆を煮る方も増えているようです。

…「さびた釘」!昔の人の知恵ってすごいね!
黒豆を使った簡単レシピ(作り方)|材料やコツ

最近ではおせち料理を購入して楽しむという方も増えてきていますが、「黒豆を煮る」というと時間も手間もかかりそうというイメージが強いですよね。
でも、これからご紹介するレシピは簡単にできるものばかりですので、是非ご自分でも作ってみてくださいね。
重曹を使って柔らかく!黒豆煮簡単レシピ①
材料(3~4人分)
・黒豆:150g
・煮汁
・水:900ml
・砂糖:130g
・しょうゆ:大さじ1
・塩:小さじ1/2
・食品用の重曹:小さじ1/2
作り方
準備:黒豆はさっと洗って、よく水気を切っておく。
- 1日目 鍋に煮汁の材料を全て入れて軽く混ぜ、中火にかける。
- 煮立ったら火を止め、すぐに黒豆と鉄材(鉄たまごなど)を入れる。蓋をして一晩置く。
- 2日目 鍋をそのまま中火にかける。煮立ったら弱火にし、アクがでてきたらしっかり取る。
- 黒豆が煮汁からでないよう中に落とし蓋をし、さらに鍋の蓋をして、弱火で3〜4時間煮る。
- 黒豆を指で潰し簡単に潰れる柔らかさになったら、鉄材を中から取り出し、火から下ろす。
- 粗熱が取れたら冷蔵庫に入れ一晩休ませ、黒豆に味を馴染ませたら完成。
重曹も鉄材もつかわない!黒豆煮簡単レシピ②
材料(4人分)
- 黒豆:200g
- 煮汁
水:1200ml
砂糖:200g
醤油:小さじ1
- 大きめの鍋に黒豆と水を入れ、さっと洗ってから水気を切り、分量の水を加える。
シワのない状態まで戻せたらOK(目安は室温で9~12時間ほど)。 - 黒豆がふっくらとシワのない状態まで戻せたら、砂糖を加え、箸などでよく混ぜ中火にかける。
沸くと白い灰汁が出てくるので、その都度すくいとる。 - 灰汁がある程度出なくなったら弱火にし、煮汁から黒豆が出ないようにするためキッチンペーパーなどで落とし蓋をし、さらに、ふきこぼれ防止のため少しずらして鍋の蓋をする。
- 3時間ほど煮たら、黒豆の煮え具合を確認し、まだ足りないようだったら追加で煮る。
- 黒豆が十分柔らかく煮えていたら、分量の醤油を加えなじませる。
- 粗熱がとれたら汁ごと保存容器に移し、一晩おいたら完成。
ポイント
大粒で艶があり、形がそろっていて、傷や割れがないものを選びましょう。
煮汁から豆がでてしまうとシワの原因になるので、しっかりキッチンペーパーなどで落としぶたをしましょう。
黒豆の保存期間・保存方法

黒豆はおせちの定番で、みんなに人気のメニューのため、美味しいからとたくさん作りすぎてしまうことも。
ここでは、黒豆の「保存方法」や「保存期間」について紹介します。
黒豆の煮豆は作ってからどのくらい日持ちするの?
黒豆煮を作るときは多めに作る場合がほとんどなので、その都度食べる分だけよそって、一度で食べきることはあまりないですよね。
では黒豆煮はどのくらい日持ちするのでしょうか?
保存の目安としては、常温及び冷蔵で1週間ほど、冷凍で2か月ほどです。
常温で保存する場合は、室温が10℃以下であることが条件となります。

2、3日おきに火入れをすれば、雑菌の増殖を防ぐことができるので、さらにもう1週間ほどもちますが、味がおちる原因ともなりますので、頻繁に火入れをすることは避けましょう。
黒豆の煮豆の保存方法は?
常温及び冷蔵で保存する場合は、乾燥を防ぐため、黒豆がかぶるくらい煮汁も入れて保存します。
冷凍の場合でも、黒豆が十分つかるほどの煮汁を一緒に入れて保存するのがおすすめです。
その際はフリーザーバッグに入れ、できるだけ空気が入らないよう密閉して保存するようにしましょう。
【まとめ】おせち料理に「黒豆」が入っている意味は「無病息災」を願って

以上、おせち料理の黒豆に込められた願いやいわれをご紹介しました。
おせち料理の中でも定番の黒豆には、「無病息災」の願いが込められているということがわかりましたね。
込められた願いを知っていることで、より美味しく感じられるのではないでしょうか。
簡単な黒豆煮のレシピもご紹介しましたので、是非挑戦してみてくださいね!